登園禁止の感染症

園児が感染症にかかった場合は、医師の診断を受け、学校保険安全法に定められた登園停止期間に従いご自宅で安静に過ごしてください。

厚生労働省「2018年度改正版保育所における感染症対策ガイドライン」、「2023年度5月一部改正」に基づき、下記のとおりに定められています。

感染症名症状
麻しん(はしか)

発病初期には高熱・咳・鼻水・結膜充血・目やになどの症状が見られます。発熱は一時期下降を示しますが、再び上昇し、この頃には口の中に白いぶつぶつが見られます。その後、顔や頚部に発疹が出現します。発疹は赤みが強く、やや盛り上がっており、徐々に融合しますが健康的な皮膚面が残ります。 やがて解熱し発疹は色素沈着を残して消えます。

【登園のめやす:解熱後3日を経過していること】

インフルエンザ

突然の高熱が3〜4日続き、倦怠感・食不振・関節痛・筋肉痛等の全身症状や咽頭痛・鼻汁・咳等の気道症状を伴います。通常、一週間程度で回復します。

【登園のめやす:発症後5日経過し、かつ解熱後2日経過していること】

新型コロナウイルス感染症

初期症状はインフルエンザや風邪に似ており、初期には新型コロナウイルス感染症と判断することが難しいと言われています。発熱や呼吸器症状が一週間前後維持することが多く、強いだるさ・味覚・嗅覚障害を訴えることが多いです。

【登園のめやす:発症後5日経過し、かつ症状が軽快後1日経過していること】

風疹(三日ばしか)

発疹が顔や頚部に出現し、全身へ拡大します。発疹は紅斑で融合傾向は少なく、約3日で消えて色素沈着も残しません。発熱やリンパ節腫脹を伴うことが多く、悪寒・倦怠感・眼球結膜充血等を伴うこともあります。

【登園のめやす:発疹が消えるまで】

水ぼうそう

発疹が顔や頭部に出現し、やがて全身へと拡大します。反転状の赤い丘疹から始まり、水ぶくれとなって最後はかさぶたになります。

【登園のめやす:すべての発疹がかさぶた化していること】

流行性耳下腺炎(おたふく風邪)

主な症状は、発熱と唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)の腫脹・疼痛です。発熱は1〜6日続きます。 唾液腺の膨張は、まず片側が腫脹し、数日後に反対側が腫脹することが多いです。。発症後1〜3日にピークとなり、3~7日で消えます。腫脹部位に疼とう痛があり、唾液の分泌により痛みが増します。発熱や耳下腺腫脹・疼痛はないこともあり、明らかな症状のない不顕性感染例が約30%存在します。

【登園のめやす:耳下腺・顎下腺・舌下腺の腫脹が発現してから5日経過し、かつ全身状態が良好になっていること】

結核

全身に影響を及ぼす感染症で、特に肺に病変が生じることが多いです。主な症状は、慢性的な発熱(微熱)、咳、疲れやすさ、食欲不振、顔色の悪さ等です。症状が進行し、菌が血液を介して全身に散布されると、呼吸困難、チアノーゼ等がみられるようになることがあります。

【登園のめやす:医師により感染の恐れがないと認められ、全身の症状が回復し、主治医の許可が出ること】

咽頭結膜熱(プール熱)

主な感染経路は、飛沫感染及び接触感染です。プール熱と呼ばれることがありますが、塩素消毒が不十分なプールの水を介して感染することがあるものの、それよりも接触感染によって感染することが多いです。

【登園のめやす:発熱・咽頭及び結膜の症状がなくなり、2日経過していること】

流行性角結膜炎

主な症状として、目が充血し、目やにが出ます。幼児の場合、目に膜が張ることもあります。片方の目で発症した後、もう一方の目に感染することがあります。

【登園のめやす:目の充血が消えて目やにがなくなり、主治医に許可をもらっていること】

百日咳

特有な咳(コンコンと咳込んだ後、ヒューという笛を吹くような音を立てて息を吸うもの)が特徴で、連続性・発作性の咳が長期に続きます。夜間眠れないほどの咳せきがみられることや、咳とともに嘔おう吐することもあります。発熱することは少なく、生後3か月未満の乳児の場合、呼吸ができなくなる発作(無呼吸発作)、肺炎等にもなりやすいです。

【登園のめやす:特有の咳が消失していること又は訂正な抗菌性物質製剤による5日間の治療が終了していること】

腸管出血性大腸菌感染症(O157、O26、O111等)

無症状の場合もありますが、多くの場合には、主な症状として、水様下痢便や腹痛、血便がみられます。尿量が減ることで出血しやすくなり、意識障害を来す溶血性尿毒症症候群を合併し、重症化する場合があります。

【登園のめやす:全身状態が良好で、2回以上連続で便から菌が検出されなくなるまで】

伝染性紅斑(りんご病)

発疹が顔や頭部に出現し、やがて全身へと拡大します。発疹は反転状の赤い丘しんから始まり、水疱(水ぶくれ)となり、最後はかさぶたとなります。各段階の発疹が混在するのが特徴で、すべての発疹がかさぶたとなれば感染症がないものと考えられます。

【登園のめやす体力が回復し、全身状態が良くなっていること】

ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス感染症)

主な感染経路は、経口感染、飛沫感染及び接触感染です。汚物処理が不十分な場合、容易に集団感染を引き起こします。ウイルスに感染している調理者を介して食品が汚染されたことによる食中毒も多く起きている。感染者の便や嘔吐物には、多くのウイルスが排出されており、強い感染力があります。

【登園のめやす:嘔吐・下痢が治まり、通常の食事が取れて体力が回復していること】

ウイルス性胃腸炎(ロタウイルス感染症)

流行性嘔吐下痢症をおこす感染症です。4歳までの間にほぼ全ての子どもが感染すると言われています。主な症状は嘔吐と下痢であり、しばしば白色便となります。脱水がひどくなる、けいれんがみられるなどにより、入院を要することもあります。

【登園のめやす:嘔吐・下痢が治まり、通常の食事が取れて体力が回復していること】

ヘルパンギーナ

発症初期には、高熱、のどの痛み等の症状がみられます。また、咽頭に赤い粘膜しんがみられ、次に水疱(水ぶくれ)となり、間もなく潰瘍となります。高熱は数日続き、熱性けいれんを合併することがあります。多くの場合、2~4日の自然経過で解熱し、治癒します。

【登園のめやす:嘔吐・下痢が治まり、通常の食事が取れて体力が回復していること】

RSウイルス感染症

呼吸器感染症で、熱・咳・鼻水・のどの痛み等の症状が見られ、乳幼児期に初感染した場合の症状が重く、特に生後6か月未満の乳児では重症な呼吸器症状を生じ、入院管理が必要となる場合もあります。 一度かかっても十分な免疫が得られず何度も罹患する可能性がありますが、再感染・再々感染した場合には、徐々に症状が軽くなります。

【登園のめやす:呼吸器症状が消滅し、全身状態が良くなること】

髄膜炎菌性髄膜炎主な症状は、発熱、頭痛、嘔おう吐であり、急速に重症化する場合があります。劇症例は紫斑を伴いショックに陥ります。

【登園のめやす:医師により感染の恐れがないと認められていること】

溶連菌感染症主な症状として、扁桃炎、伝染性とびひ、中耳炎、肺炎、化膿性関節炎、骨髄炎、髄膜炎等の様々な症状があります。扁桃炎の症状としては、発熱やのどの痛み・腫れ、化膿、リンパ節炎が生じます。舌が苺状に赤く腫れ、全身に鮮紅色の発しんが出る。また、発しんがおさまった後、指の皮がむけることがあります。

【登園のめやす:抗菌薬内服後24〜48時間が経過していること】

マイコプラズマ肺炎主な症状は咳であり、肺炎を引き起こします。咳、発熱、頭痛等のかぜ症状がゆっくり進行します。特に咳は徐々に激しくなり、数週間に及ぶこともあります。中耳炎、発しん等を伴うこともあり、重症化することもあります。

【登園のめやす:発熱や激しい咳等が治まっていること】

手足口病主な症状として、口腔粘膜と手足の末端に水疱性発しんが生じます。また、発熱とのどの痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が口腔内にでき、唾液が増え、手足の末端、おしり等に水疱(水ぶくれ)が生じます。

【登園のめやす:発熱や口腔内の水疱が治まり、潰瘍の影響がなく普段の食事が取れていること】

帯状疱疹水痘に感染した患者は、神経節(脊髄後根神経節や脳神経節)にウイルスが潜伏感染しており、免疫能の低下、ストレス、加齢等をきっかけとして、神経の走行に沿った形で、身体の片側に発症することがあります。数日間、軽度の痛みや違和感、場合によってはかゆみがあり、その後、多数の水疱(水ぶくれ)が集まり、紅斑となります。日が経つと膿疱や血疱、びらんになることもあります。発熱はほとんどありません。通常1週間で痂皮(かさぶた)化して治癒します。子どもの場合、痛みは大人ほどではなく、多くの場合には痛み止めの内服は不要です。発しんが治癒した後に跡が残ることがあります。

【登園のめやす:全ての発疹がかさぶた化していること】

突発性発疹生後6か月~2歳によくみられ、3日間程度の高熱の後、解熱するとともに紅斑が出現し、数日で消えてなくなるという特徴があります。比較的軽症の病気です。

【登園のめやす:解熱し機嫌が良く、全身状態が良いこと】